歯周病の「酪酸」がアルツハイマー病の一因の可能性

歯周病の「酪酸」がアルツハイマー病の一因の可能性

日本大学歯学部の研究チームのラットによる歯周病とアルツハイマー病の関連性を調べる実験結果によると、歯周病の原因菌がつくり出す「酪酸」がアルツハイマー病を引き起こす一因になる可能性があることが分かった。
アルツハイマー病を発症する原因はまだ完全に解明されていない。チームはこれまでの研究で、歯周病の原因菌「ジンジバリス菌」などがつくる酪酸が細胞内に取り込まれると、「鉄分子(ヘム)」「過酸化水素」「遊離脂肪酸」が過剰につくり出され、細胞に酸化ストレスを起こして壊してしまうことを明らかにしている。
そこで今回は酪酸が動物の脳にどのような影響を与えるのか調べた。健康なラット3匹の歯肉に酪酸を注射。6時間後に海馬、大脳、小脳などについて酸化ストレスの状態などを分析した。
その結果、酪酸が血流に乗って脳内に入り込み、様々な異常を引き起こしたとみている。ちなみに歯周病患者では「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯肉の間から健康な人の10~20倍もの酪酸が検出されるという。
歯周病とアルツハイマー病の関連性については、これまでも指摘されていたが、実際にその関連性を示唆する現象が起きているのを確かめたのは初めて。

介護保険料 来夏から現役並み所得者は3割負担に

介護保険料 来夏から現役並み所得者は3割負担に

介護サービスで、現役並みの所得がある人の自己負担割合を現行の2割から3割に引き上げる介護保険法の完成案が5月25日、参院厚生労働委員会で自民党、公明党、日本維新の会などの賛成多数で可決された。26日の参院本会議で成立する見通しとなった。
3割負担となるのは、単身世帯なら年金など所得が年340万円以上などの「現役世代並みの所得の人」で、2018年8月から引き上げられる。対象は利用者の3%の約12万人と見込まれる。この制度変更に伴い、厚生労働省は年100億円程度の介護費の抑制効果があるとみている。

ベトナムからEPAに基づく看護・介護候補者203名が訪日

ベトナムからEPAに基づく看護・介護候補者203名が訪日

外務省によると5月25日、日本・ベトナム経済連携協定(EPA)に基づくベトナ人看護師・介護福祉士候補者第4陣203名(看護師候補者22名、介護福祉士181名)が訪日した。候補者は訪日前に12カ月間の日本語研修を受講しており、日本語能力試験のN3以上を取得した者が日本国内の受け入れ病院・介護施設とのマッチングを経て、雇用契約を締結している。
候補者は入国後約2カ月半の日本語研修および看護・介護導入研修を受講したうえで、8月上旬から全国の受け入れ病院・介護施設で就労を開始する。看護師候補者は最大3年間、介護福祉士候補者は最大4年間、日本に滞在し、国家試験の合格を目指す。
これまでにベトナムから、平成26年度入国の第1陣から第3陣まで計470名(看護師候補者53名、介護福祉士候補者417名)が入国している。

高齢者世帯の約3割が18年後に”生活困窮”に転落の恐れ

高齢者世帯の約3割が18年後に”生活困窮”に転落の恐れ

日本総合研究所の分析、まとめによると、18年後の2035年には高齢者世帯のおよそ3割が収入や貯蓄が不足して、生活保護の水準を下回る恐れがある。これは同研究所が国の人口推計や消費に関する実態調査などのデータを基に推計したもの。
この結果、平均寿命まで生活水準を維持できない「生活困窮世帯」が394万世帯に上るとしている。また、その予備軍は167万世帯余りに上り、これらを合わせるとおよそ562万世帯となり、高齢者世帯の27.8%を占めるとしている。
生活困窮世帯すべてに生活保護を支給した場合の給付額は、2015年度のおよそ1兆8000億円から4.9倍にあたる8兆7000億円に増加するという。

混合介護は先送り 規制改革推進会議

混合介護拡大は先送り 規制改革推進会議

政府の規制改革推進会議は、介護保険と保険外サービスを組み合わせる「混合介護」の拡大を先送りする。厚生労働省や与党の一部などから、高所得者ばかりが恩恵を受ける不平等につながりかねない-などの批判の声があるからだ。
同会議は当初、運用開始にあたり混合介護の事業者向けのガイドライン(指針)を2017年内につくるよう厚労省に求めていた。しかし、こうした批判を受け、5月23日に公表する答申では「2018年度上期」に「ルール整理」するとのあいまいな表現に後退するとみられる。これにより、年内の指針策定は難しく、混合介護の拡大運用は遅れる見通しとなった。

ミャンマーから介護福祉士目指す留学生受け入れ 西九州短大

ミャンマーから介護福祉士目指す留学生受け入れ 西九州短大

外国人介護職員を増やそうと、西九州短期大学(佐賀市)と佐賀県介護老人保健施設協会などが連携し、介護福祉士を目指すミャンマー人留学生の受け入れを来年度から始める。
介護資格の取得に向けた教育を同短大が実施し、卒業後に就労ビザを取得できるようにするのは全国初の取り組みという。西九州短大と同協会、ミャンマー側の関係者が5月11日、協定書に調印した。

介護ロボット16年度市場は6分野で30億6700万円

介護ロボット16年度市場は6分野で30億6700万円

情報・通信分野専門の市場調査機関、ミック経済研究所(東京都港区)はこのほど、国内の介護・福祉施設向けロボット市場実態を捉えたマーケティング資料「介護・福祉施設向けロボットテクノロジー市場の現状と展墓 2017年版」を発刊した。
これによると、リハビリや移乗など6分野を合わせた介護・福祉施設向けロボットの2016年度の市場は30億6700万円で、2020年度には144億円市場へと成長すると見込まれている。
この資料は、介護・福祉施設での職員の負担軽減や業務の円滑化を目的に利用されているロボットの実態と同市場の展望をまとめたもの。高齢化に伴う介護需要の増加、地域包括ケアシステムにおけるロボット機器の活用可能性を踏まえ、中期展望を行った資料となっている。
16年度の実績を分野別にみると、①コミュニケーション型5億2500万円②リハビリ型(装着)8億4000万円③移乗型(装着)8億円④移動型3億8400万円⑤見守り型3億7300万円⑥服薬支援型8300万円-となっている。

高齢世帯は過去最多 2月生活保護受給世帯2カ月連続減

高齢世帯は過去最多 2月生活保護受給世帯2カ月連続減

厚生労働省によると、2月の生活保護受給世帯は前月より516世帯少ない163万8944世帯だった。減少は2カ月連続。失業率が改善し、現役世代などの区分「その他の世帯」が699世帯減って、26万2679世帯になったことが主な要因とみられる。
ただ、基調として全く変わっていないのが高齢世帯での増加。65歳以上の高齢者世帯は230世帯増の83万9073世帯で過去最多を更新した。

生活保護受給者の調剤薬局を1カ所に限定へ 厚労省

生活保護受給者の調剤薬局を1カ所に限定へ 厚労省

厚生労働省は、生活保護受給者が利用する調剤薬局を1カ所に限定する検討に入った。複数の医療機関にかかって同じ薬を重複して受け取るのを防ぎ、生活保護費を節減するのが狙い。いずれにしても生活保護受給者は、決められた薬局でしか薬を受け取れなくなる。
生活保護受給者数が全国最多の大阪府などで6月にも試行し、効果や課題を検証する。そして来年度以降は全国に広げることを検討する。
生活保護受給者数は約214万人。その医療費は15年度実績で1.8兆円かかっており、保護費全体3.7兆円の半分を占めている。

サ高住の事故は1年半で3000件超 介護施設化進む

サ高住の事故は1年半で3000件超 介護施設化進む

朝日新聞のまとめによると、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)で、2015年1月から1年半の間に、死亡や骨折など少なくとも3000件以上の事故が報告されたことが分かった。安否確認が義務付けられたサ高住は、制度上は民間の賃貸住宅に近いが、要介護者が入居者の大半を占める例も多く、国土交通省が改善に乗り出す。
同新聞は昨秋、全国約21万戸のサ高住を監督する都道府県と政令指定都市、中核市の計114の自治体に情報公開を請求。97自治体が事故報告書、すべての自治体が運営報告書を今年2月までに開示した。
事故報告書によると、2015年1月~2016年8月末の事故は計3362件で、最多は骨折(1337件)だった。病死を除く死亡は147件。
サ高住は1日1回の安否確認と生活相談が義務付けられている。事故報告書では半数以上の1730件が個室で起き、そのうち991件は職員が手薄になりがちな午後5時~翌午前9時に発生していた。
運営報告書では、入居者の88%が要介護認定(要支援を含む)を受け、要介護3以上の重度者も30%を占め、「介護施設化」が進んでいる実態が分かった。民間の調査では、入居者の4割が認知症というデータもあるという。