歯周病の「酪酸」がアルツハイマー病の一因の可能性

歯周病の「酪酸」がアルツハイマー病の一因の可能性

日本大学歯学部の研究チームのラットによる歯周病とアルツハイマー病の関連性を調べる実験結果によると、歯周病の原因菌がつくり出す「酪酸」がアルツハイマー病を引き起こす一因になる可能性があることが分かった。
アルツハイマー病を発症する原因はまだ完全に解明されていない。チームはこれまでの研究で、歯周病の原因菌「ジンジバリス菌」などがつくる酪酸が細胞内に取り込まれると、「鉄分子(ヘム)」「過酸化水素」「遊離脂肪酸」が過剰につくり出され、細胞に酸化ストレスを起こして壊してしまうことを明らかにしている。
そこで今回は酪酸が動物の脳にどのような影響を与えるのか調べた。健康なラット3匹の歯肉に酪酸を注射。6時間後に海馬、大脳、小脳などについて酸化ストレスの状態などを分析した。
その結果、酪酸が血流に乗って脳内に入り込み、様々な異常を引き起こしたとみている。ちなみに歯周病患者では「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯肉の間から健康な人の10~20倍もの酪酸が検出されるという。
歯周病とアルツハイマー病の関連性については、これまでも指摘されていたが、実際にその関連性を示唆する現象が起きているのを確かめたのは初めて。